2018年日中関係における経済のトピック

2018年11月29日

中国は一体どこに向かっているのか(※写真になんかコメントを付けたかっただけで特に深い意味はない)

中国と日本の歩み寄り

米中の貿易摩擦を背景に、日本と中国の距離が近くなっている。
2018年10月には野田佳彦首相以来、7年ぶりとなる首相の訪中が実現した。
さて、具体的にどのような話し合いが行われているのだろうか。
経済面での具体的なトピックについて見ていこう。

中国は日本に対して2,000億元(約3.4兆円)のRQFII枠を付与

前提として、中国は海外からの資本流入を制限している。海外投資家が中国の企業に投資を行う場合は、スキームに則って行わねばならない。
そのスキームは滬港通、債券通、QFII等各種存在する。
RQFIIとは、外国の機関投資家に対して、中国国外にある人民元での中国の証券に投資することを認める制度である。国別に上限額を割り当てられている。
香港は5,000億元、米国は2,500億元の割り当てとなっており、今回の付与は規模の大きい額であると考えられ日本との関係性について配慮していることが伺える。

人民元クリアリング銀行の設置の推進

従来、日本国内の企業が人民元で決済を行う場合は、原則として国内の銀行から直接中国国内の銀行へ送金することは出来ず、一旦香港の銀行を介す必要があった。
人民元クリアリング銀行は国内銀行と中国国内の銀行の橋渡しを行う存在である。国内銀行から国内の人民元クリアリングバンクを通して級極国内の銀行へ人民元を送金することが可能となる。
2018年10月26日、日本国内の人民元クリアリング銀行に中国銀行東京支店が指定された。尚、この中国銀行は岡山市に本店を持つ地銀のことではないので注意。恐らく、馬鹿馬鹿しくて誰もこんな風には注記したりしないだろう・・・・。でも私はうっかり間違えそうになった。

円‐元の通貨スワップ協定の締結・発行

通貨スワップと言うとアジア通貨危機のような経済危機時に実行されるものと想像してしまうが、円・元の通貨スワップは性格が異なるとされている。
一般的に「危機対応型」と呼ばれる通貨スワップは自国のドルと相手国通貨を交換する取り決めである。
円・元の通貨スワップは本邦金融機関の人民元の資金決済に不測の支障が生じた場合に実行するとされている。

第三国における日中民間経済協力に関する覚書の締結と日中第三国市場協力フォーラムの実施

2018年5月9日、第三国における日中民間経済協力に関する覚書が交わされた。本覚書の内容は両国の第三国における民間での企業協力を約束するものである。
また、2018年10月26日に「日中第三国市場協力フォーラム」が北京にて実施された。参加者は安倍総理や李克強総理他、両国の大臣・政府関係機関・企業・経済団体の代表者1,500名。
フォーラムに合わせ、両国の政府関係機関・企業・経済団体の間で52件の協力覚書が署名交換された。
覚書締結およびフォーラム実施の背景には、中国の一帯一路構想による近年の積極的な新興国に対する協力・融資があると思われる。