革新的事業展開設備投資支援事業申請書の書き方~その1~

2018年11月11日

革新的事業展開設備投資支援事業概要

東京都の行っている助成金事業である「革新的事業展開設備投資支援事業」は中小企業が行う設備投資の一部に対して助成金を交付する事業である。

平成30年度 革新的事業展開設備投資支援事業について(公益財団法人東京都中小企業振興公社)

同様の事業では、国が行っている「ものづくり・商業・サービス経営力向上支援補助金事業」がある。本事業は国が行っている事業に比べ以下のような特徴がある。

①交付金額の上限が大きい

国の事業では最大1000万円となっているが、都の事業では1億円が上限となっている。

②面接審査がある

国の事業では書類審査のみだが、都の事業では書類審査の後にも面接審査、さらに現地調査がある。

③都内に登記簿上の本店or支店があることが要件の一つである

東京都の補助金なので、当然ながら登記簿に都内の住所で本店or支店が登記されている必要がある。
尚、国の事業では全国的に実施されるので、国内で有ればどこでも申請可能である。

その他にも色々な違いがあるが、申請の際に最も頭を悩ますことになるのは申請書内の事業計画書の書き方であろう。
国の事業の場合は事業計画書の項目が少ない一方で、審査基準が具体的に書かれており、それに沿った記述を行えば計画書を作成していくことが出来る。
一方、都の事業計画書は項目が細分化されており、かつ審査基準が国の事業に比べれば具体的ではないため、どのような内容を書けば良いかが分かりにくい。
本記事では、申請書の各項目でどのような内容を書けばよいか、その方針について考えるものである。
尚、あくまで本記事の内容は考察であるため、推測の域を出るものではないことをご承知おきいただきたい。

事業計画書の構成

申請書内の項目「12.事業計画」は以下の項目からなる。

(1)事業計画の概要
(2)本助成事業の目的との適合性
(3)事業計画の優秀性
(4)事業計画の実現性
(5)機械設備の必要性・妥当性
(6)実施後の展開
(7)今後の事業計画実施のために法令上必要な許認可・届出等

この「12.事業計画」は文字の大きさを11ポイント程度で全体を10頁以内に収めることとされており、添付資料をつけることは出来ない。
10頁という分量を考えると、各項目は1頁程度に納める必要があるだろう。
また、それぞれの項目で重複した内容を書かないよう注意が必要である。それぞれの項目はさらに細かい設問に分かれており、それぞれ何が問われているかを十分に考えた上でないと、重複の無い記述は難しいだろう。

事業計画外に書く項目を意識する

「12.事業計画」を簡潔かつ充分な内容とするためには、申請書のそれ以外の部分で事業計画に関連する項目はどこかを把握しておいた方が良いだろう。以下の項目は事業計画と関連性が強い項目と考えられる。

「7.申請者の概要」内の事業概要、主な製品・商品・サービス、主要販売先、主要仕入先
13.収支計画
14.事業計画に係る資金計画等
15.機械設備に係る計画等

これらの項目を事業計画内で言及する場合には冗長にならないよう注意する。

「(1)事業計画の概要」は何を書けばいいか

この項目のみ、募集要項に例文が書かれている。
この例文から読み解くと、以下の項目を書く必要があると考えられる。

①会社が行っている事業の簡易な説明

「7.申請者の概要」内の事業概要にも同様の内容はあるので、本項目では簡単に内容を記す程度にする。

②現場の課題

取引先の要求や市場の動向等を踏まえて、現場では何が課題になっているかを説明する。

③課題の解決方法と設備投資内容・設備の金額

上記の課題を踏まえ、どのような設備を導入して解決するのか、そして、その設備の金額を記述する。

④設備投資が経営に与える定量的・定性的効果

設備投資の効果について売上・利益の金額や、効率面等について記述を行う。

革新的事業展開設備投資支援事業申請書の書き方~その2~につづく