「天気の話題」の出口戦略

2018年10月10日

天気の話題、若いうちは退屈かもしれないが齢を重ねるとその大切さがわかる

まずは天気の話題から始めよ

初対面の人と会った時、もしくはあまり親しくない人と久しぶりに会話するとき、何の話から始めるのが得策だろうか。
「コミュニケーション能力を高める」といった趣旨の本には、宗教や政治の話から始めよと書いてある。

嘘である。
真に受けないでいただきたい。
そんな恐ろしいことを書いてある本にはお目にかかったことがない。

TIPS 宗教や政治の話
信じられないことに、実生活ではいきなり宗教や政治の話をしてくる人がいる。
呼び鈴が鳴ったので玄関に出てみると素敵な冊子を持った方が立っておられたり、久々に高校の頃の友達から連絡が来たと思ったら「選挙では○○さんに投票してね」と言われたり、やけに馴れ馴れしいと思ったら「私と素敵なビジネス(ねずみ講)を始めませんか?」と言われた経験は皆さんにもあるだろう。
もう少しうまい話の誘導の仕方はないかと思う。宗教の勧誘であれば、まず最初に神秘体験をさせることから始めたほうが良いのではないか。また、ねずみ講であればそれと気づかれてしまうようなシステムの話は避け、まずは仕事を依頼し、簡単な成功体験を積ませるのが得策ではないか。

冗談はさておき、その手の本には天気の話から始めよと書いてある。
確かにお天気の話であれば非常に無難である。相手のトラウマを引き出すこともないだろうし、負の感情を逆なですることもない。
「今日はいい天気ですね」
「そうですね。行楽日和ですね。」
こんな会話は、日本中どこででも成立しそうである。

「天気の話」は5秒で終わる

しかし、この「天気の話」には致命的な弱点がある。
それは、話が長く持たないということだ。
「天気」を切り口にどのように話を展開させていくべきか考えてみよう。

①更に「天気」の話題を掘り下げていく

天気の話はもっと掘り下げていくことが出来る。
先週の天気、昨日の天気、昨年の同じころの天気等を引き合いに出し、今日の天気と比較することで話ができる。
また、今日の天気から明日の天気、週末の天気を類推したり、天気予報の情報を提供することもできる。
気温の話も良い。気温から今日の自分の服装の話につなげて、適した服装か否かで話が続く。
湿気の話も同様、じめじめしていれば不快感を表明し、からりとしていれば過ごしやすいとか、風邪が心配だとか、洗濯物が乾きやすいなどと続ける。

②季節の話題から膨らませる

天気の話題と同様に「季節」についての話題も非常に安全だ。
「季節」に関して感想を述べても、誰も嫌な思いはしない。そして、天気の話題からつなげやすいのも利点である。
「季節」に対して好きだとか嫌いだとか言った後に理由を述べよう。例えば、冬は朝起きるのが億劫で嫌だとか、寒々しい朝は空気が澄んでて好きだとか何でもよい。
出来れば「季節」の話から「趣味」の話に移れればベストである。スムーズに自分という人間を相手に知ってもらうことが出来る。
野外で行うタイプの「趣味」で有れば、この季節はどのように楽しむことが出来るか、もしくは何が厄介かを話題にすることが出来る。屋内で行う「趣味」であれば季節柄のイベント等を引き合いに出せるといいだろう。
また、何も趣味が無いといった御仁は「食事」について話題を膨らませるといいだろう。この時期はどんな料理を食べたくなるだとか、どの食材が旬で旨いといった話である。

少し難易度が高い話題

以下の話題は少し頭を使うことが必要な話題である。

①テレビや新聞で見た差し障りないニュースの話をする

「差し障りない」とわざわざ書いたのは、政治のニュースやその場の雰囲気を悪くするようなニュースはしないほうが良いからである。
どのニュースを話題にするべきかを取捨選択せねばならず、比較的難易度が高い話題と言える。

②打ち合わせの場所にたどり着く前に目にしたものの話をする

これもは場所によって話題にし易いこともあるが、打ち合わせ場所に行くまでに「何も変哲もない」道のりだった場合、話題にすること自体が難しい。
新しい建物が建設中の場所、景観が素晴らしいところ、テレビで取り上げられた場所などがあると話題にし易い。
また、「ここらへんでご飯の美味しいお店はありますか?」と聞くのも会話を広げる一つの手段だが、先方に接待をねだっているように見える場合もあるので注意が必要である。