テセウスの船と長寿企業 ~なぜ企業を後世へ残すのか~


テセウスの船の写真

同一性を担保するものは何か

テセウスの船

ギリシャ神話にはテセウスという英雄が登場する。

ミノタウロスを退治し、船で帰還したテセウス。

その船は彼がなくなった後もずっと保存されていた。

部品は少しづつ腐っていく・・・。そのたび、新しい部品へと替えられていった。

長い間を過ぎて、船の部品は全て新しいものとなった。

同じなのは形だけだ・・・・。

もはや、それはテセウスの船と言えるのだろうか。

長寿企業

帝国データバンクの2014年発表によると、日本国内で100年を超える社歴がある起業は2万7,335社である。

特別企画 : 長寿企業の実態調査(帝国データバンクHP)

100年もたてば、経営者も変わり、従業員も全員が入れ替わっていることだろう。

果たしてその企業は100年前と同じ企業と言えるだろうか。

それを判断できるのは、100年前から企業と付き合いを続けてきた顧客と言えるが、法人の取引先であれば、その法人の経営者・従業員も100年の間で一新しているに違いない。

また、個人のお客さんで、100年間も同じ企業から買い続けるなんてことがあるのだろうか。

しかし、私たちが100年続く企業と付き合うとき、確かに「100年の歴史」に感動する。

つまり、経営者や従業員が変わっているにも関わらず、『企業』として100年の道を歩んできたと認識する。

企業の中の人間が望む望まないに関わらず、顧客からは「100年続いている企業」として、期待されているということである。

企業を後世に残す

百年続く企業を創ることは容易ではない。

特に変化の激しい現代では10年企業を継続させることですら難しい。

また、後継者不在による廃業も多いと聞く。

しかし、企業は創業者がこの世を去っても残ることが出来る。

そして、お客さんからは同じように愛されることだろう。

それは一個人が一生の中で出来ることで、非常に意義のあることではないだろうか。

今、経営をされている方、そしてこれから創業をされる方も自分のいなくなった後の企業に思いをはせ、経営取り組んでいただきたい。