株価に水を差す任天堂「ポケモンGOがどんだけヒットしても収益予想変えないよ。あんま関係ないし。」


株価に水を差す任天堂「ポケモンGOがどんだけヒットしても収益予想変えないよ。あんま関係ないし。」

任天堂を倒せるやつはいるのか。

任天堂、ポケモンGOのおかげで倍の株価に

今月6日のアメリカでのポケモンGO配信が始まり、任天堂の株価は以後、大きく値上がりした。

6日の終値の1万4380円と比べると、日本で配信が開始した22日の終値は2万8220円。

ほぼ倍になった計算である。

任天堂「ポケモンGOがどんだけヒットしても収益予想変えないよ。あんま関係ないし。」

テレビでもネットでもニュースを見ればポケモン一色である。まさに大フィーバー。

このまま行けば、任天堂の業績は上振れするのでは?と考えた投資家も多いことだろう。

しかし、22日に任天堂のホームページで、次の文章が発表された。

『Pokémon GO』の配信による当社の連結業績予想への影響について

この文章は、投資家の気持ちを瞬間凍結させるような内容となっている。

当アプリは、米国法人Niantic, Inc.が開発を行い配信しており、当社の関連会社である株式会社ポケモンは、ポケットモンスターの権利保有者としてライセンス料及び開発運営協力に伴う対価を受け取ります。
なお、株式会社ポケモンは、当社が議決権の32%を保有する持分法適用関連会社であるため、当社の連結業績に与える影響は限定的です。

要約すれば、

  • ポケモンGOがヒットしても、任天堂が32パーセントの株式をもっている株式会社ポケモンにライセンス料が入るだけですよ。しかも、開発配信はNianticってとこだから、売上がまるまる入るわけじゃないですよ。
  • そして、株式も32パーセントしかもっていないから、収益の全額が任天堂の利益として計上されるわけじゃないですよ。

とのことである。さらに、

また、当社は、今後、当アプリと連動する周辺機器『Pokémon GO Plus』の製造及び販売を予定しております。これらは、既に平成28年4月27日に公表しました当社連結業績予想に織り込み済みです。直近の状況を鑑みても、現時点では、当業績予想の修正は行いません。

と続く。これは、

  • 任天堂はポケモンGOの周辺機器作る予定ですよ。それも、すでに公表している収益の予想に組み込んでますよ。今のところ、予想以上に収益が上がりそうではないですよ。

という意味である。

これには多くの投資家が肩を落としたのではないだろうか。

株価が上がっても任天堂はハッピーじゃない?

まるで、任天堂は株価が上がってほしくないようである。

何故か?

それは、株価が企業の価値を超えて過大に評価されることを嫌がってのことだろう。

短期投資家にとっては、株価が上がれば上がるほど嬉しい。彼らにとっては株はすぐに売り払ってしまうものだからである。

一方、任天堂の株を長く保有しようと考えている人にとっては、企業の価値を超えて株価が急激に高くなることはあまり歓迎するべきことではない。

適正な価値を大幅に株価が超えてしまえば、いずれ揺り戻しが来る。そうなればさらに短期売買の対象となり、しばらくは株価の乱高下が続くことだろう。

長期保有者は不安を覚えるに違いない。

また、任天堂はIR(投資家向け広報)を怠っているとして、非難の目を向けられてしまうだろう。

今回の株価上昇は任天堂にとっても不測の事態だったのではないだろうか。そして、あわてて冒頭のような文章を発表したと思われる。

まあ、今回任天堂の株価が急沸したといっても、2007年に記録した7万3千2百円に比べれば遠く及ばない。

いくら慎重な姿勢を任天堂が取っているからといって、このまま株価が落ち着くかは市場に聞いてみないと分からない。