
意味を問う
御社の数値目標の根拠は
今年度の御社の売上高・営業利益の目標数値は幾らだろうか。
そして、それはどのように決定された数値だろうか。
「昨年の5%増の数値だから」では答えになっていない。そこでは、何故5%なのかということを自らに問う必要がある。
根拠のある数値目標を設定せよ
まず、あなたの会社の長期経営目標はどうなっているだろうか。
そこで出てくる売上目標は、きちんと10年後の市場規模を想定しているか。
そして、その中で御社が占める市場シェアを想定して決めているだろうか。
経営者「10年後のことなんてわからない。」
ごもっとも。
だからといって、将来に対し何も予測を立てないのでは、御社はゆっくりと死んでいくだけだ。
経営者(もしくは経営幹部)であるあなたが将来をどのように考えるか、それが会社の方向性を決める。
御社の理念やビジョンが「世界中の人々に価値をもたらす」という類のものであり、かつあなたが「市場が成長期である」と考えるならば、シェア拡大に注力することが一つの戦略となるだろう。
それに伴い売上高は上がる。しかし、競合他社との競争の上で、低価格化を推し進めたり、広告費の比重を増やす等の理由から、営業利益率については低迷することを覚悟しなくてはならない。
一方で、御社の対象とする市場がニッチである場合、現状維持を志向する場合もあるだろう。その場合でも、理念やビジョンに照らし合わせ、従業員や株主、顧客が更に満足度を高めるべく、目標を設定するべきである。
怠惰に目標を設定してはならない
重要なことは自社だけではなく市場等周辺環境を含めた長期的な展望から、各種の目標等が導かれており、経営者として筋の通った説明が出来ることである。
「直観」や「慣例」で目標を決めてはならない。そんな数値を追い求めるのはまことに虚しいものである。